新型コロナウイルス感染拡大の影響から3年ぶりの開催となった
オーストラリアGPは、コースが大きく改修され、
オーバーテイクが容易になることが予想されました。
58周で争われるオーストラリアGPのオープニングラップでは、
ポールからスタートしたフェラーリのルクレールが、
ホールショットを決め、2番手スタートのフェルスタッペンが続きました。
3番手スタートのペレスはフェルスタッペンに進路を塞がれた影響もあり、
4番手スタートのハミルトンにポジションを奪われます。
予選が振るわず、9番グリッドからスタートしたフェラーリのサインツは
スタートで大きく後退し、14番手までポジションを下げました。
その後、サインツは順位をあげようとオーバーテイクを仕掛けますが、
アグレッシブに攻めすぎ、コースアウト。
グラベルにスタックしてしまい、そのままリタイヤとなりました。
トップ争いは先頭のルクレールがジリジリとフェルスタッペンを引き離し、
20周目にフェルスタッペンがタイヤをミディアムからハードへと交換。
上位勢が続々とピットインする中、後方でアストンマーティンのベッテルが
クラッシュし、セーフティーカーが出動。
ピットストップを行っていなかった、メルセデスのラッセルはこの間にタイヤ交換。
ハードスタートのアルピーヌのアロンソはステイアウトを選択。
これによりポジションが入れ替わり、上位勢の順位は、
ルクレール、フェルスタッペン、ラッセル、アロンソ、ペレス、ハミルトンとなります。
ペレスがアロンソをオーバーテイクし、さらにラッセルを攻め立てます。
ラッセルはペレスをブロックし、これを防ぎますが、
チームから「タイヤマネジメントが重要であり、ペレスを前に出すことも視野に入れろ」との
無線が入ります。
ラッセルは「そんなこと聞きたくない」と返しますが、
その後ペレスがラッセルをオーバーテイク。
これで、上位勢の順位が固まったかと思われた39周目、
フェルスタッペンがマシンをコース脇に止め、そのままリタイヤ。
レッドブルは開幕3レースで、半分の合計3台がリタイヤすることとなり、
タイトル獲得のためには、マシンの信頼性が大きく足を引っ張る形となりました。
これにより、VSCが出動し、ハードスタートのアロンソ、マグヌッセンがピットイン。
一方、ハードタイヤで最後尾からスタートし、9番手を走行していた
ウィリアムズのアルボンはステイアウトを選択し7番手へ浮上。
レース終盤でのVSC、もしくはSCの出動に掛ける形となりました。
一方、9番手のストロールから14番手の周冠宇までの中団争いが激化。
ストレートでウィービングを行ったとして
ストロールに5秒ペナルティが課されます。
10番手のガスリーはストロールの追い抜きに苦労し、
数周にわたって、抑えられましたが、50周目にようやくオーバーテイクに成功します。
続くアルファロメオのボッタスもストロールをオーバーテイクし、
ストロールはポイント圏外へと交代します。
上位勢では、セーフティーカーの不運により、チームメイトへ先行された
ハミルトンがラッセルに追いつき、チームメイト同士による
3番手争いが白熱しますが、ハミルトンはDRS圏内に入ることができず、
ラッセルのタイヤマネジメントが光ります。
トップを快走するルクレールはファステストラップを得るために、
チームとやり取りする余裕を見せます。
トップのルクレールがファイナルラップに入り、
ここまで、ピットストップ無しで走行していたアルボンが
ピットインし、ソフトタイヤに交換し10番手で復帰します。
ルクレールがファイナルラップでファステストをさらに更新し、
そのままチェッカーフラッグを受け、最大の26ポイントを獲得。
2位にはペレス、3位にはラッセルが入り、今シーズン初表彰台を獲得しました。
4位にハミルトン、5位にマクラーレンのノリス、
母国GPとなったリカルドが6位と続き、マクラーレンの復活の兆しが見えました。
9位にアルファタウリのガスリー、10位にはアルボンが入賞し、
ウィリアムズに貴重な1ポイントをもたらしました。
アルファタウリの角田は予選から速さが見られず、
チームメイトが入賞する中、15位に終わりました。
チャンピオンシップは、フェラーリのルクレールが71ポイントでトップ、
メルセデスのラッセルが37ポイントで2位となり、ルクレールが大きくリードします。
昨年のチャンピオンのフェルスタッペンはマシントラブルに悩まされ、
2戦目の優勝のみの25ポイントで6位に沈み、巻き返しを図ります。
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